« | メイン | 4色キャバリアの編みぐるみ »
2005年10月 7日
ローラ・ハウス誕生物語[ 1:LauraHouseについて ]

私が、ローラをはじめたくさんの小型犬向きのお洋服を創作する毎日を
おくるようになったのは、私のこれまでの人生とローラとの出会いが、
1つの物語のようにして全て繋がっているように思えてなりません。
子供の頃より、手先を使った細やかな作業や絵を描くことなどが好きで、
「将来は、芸術家として生きていきたい。」と、ぼんやりとした夢を
もっていました。高校生の頃は洋裁に凝り、自分が着る洋服等を趣味で
楽しく作っておりましたが、服飾デザインの学校の学園祭やファッションショー等を
たくさん見ているうちに触発され、その道でプロとしてやっていきたいという思いが
生じ、被服関係の学校への進学を希望しましたが、布の裁ち屑が引き金となって
喘息をおこすなどさまざまなアレルギー反応が出るような事もあり、迷った末に
その道を断念してしまいました。後に、そのことをかなり悔やみましたが、今では
「運命だった」と素直に思えます。違う道を歩んでいたら、ローラとの出会いは
恐らく無かったのでしょうから。
月日は流れ結婚し家庭に入ってからは、独学でパッチワークや編み物や刺繍などを
楽しんでいましたが、所詮自己満足の世界。作っていてもあまりはりあいがなく、
日々の暮らしにおわれ、いつしか少女時代の夢や理想も記憶のかなたへ...。
そんな生活を送る中、我が家にやってきた可愛い仔犬。それがローラでした。
ローラが6ヶ月の頃だったでしょうか。犬用レインコートをいただきました。それまで
犬に服を着せるなどという事は考えたことがなかったのですが、着せてみると
ローラは特に嫌がるわけでもなく、むしろ周囲から「可愛いっ!」などと言われて
ちょっぴり嬉しそう...?それに似合う...。妙にはまっている...。
あまりの可愛さに、すっかり参ってしまった次第です。
多分、その時からです。犬の洋服作りに興味を抱くようになったのは。
元々、ペットの服には興味はありませんでしたし、もしローラが初めてのお洋服を
激しく拒否していたら、私は犬の服を作る事はなかったでしょうし、プライベート
ブランド「Laura House」も誕生していなかったと思います。
突如として「犬の服作り」に目覚めた私は、ローラの1歳の誕生日プレゼントに、
オリジナルデザインのコートを作ろう決意しました。当時参考にできるような本
などもなく、ローラの身体に合わせて自己流で何度も型をとり直し、やっと出来あがった
‘ブリティッシュトラッド風のチェックのハーフコート‘が記念すべき作品第1号です。
1作目のコートを作り終えた後は、実用的なものをほんの時たま作るという感じで、
しばらくはささやかな趣味として楽しんでおりました。周囲の方から「ローラちゃんの
ようなお洋服が欲しい。」と制作のご依頼をいただく事もありましたが、きちんとした
ものをお渡しする自信がなかったことから、個人的なご依頼はお断りしていたのですが、
1999年の夏、知人にお誘いいただき、様々な手作り作品の展示・販売が行われる
マーケットに、委託で数点犬のお洋服(麦わら帽子付きの夏物のドレス)を出品する
事になりました。個人的なやりとりではなく、不特定多数の方を対象にするのだから
...と、気軽な気持ちからでしたでした。「売れなかったら全部ローラのものにすれば
いいから...」とも思っていました。でも、初めて「商品」として制作した作品は
思いがけず全て売りきれ、その後口コミで同様の作品の制作のご依頼をたて続けに
いただき、人様のご愛犬のためにお洋服を制作させていただくという毎日が始まり、
友人をはじめ一部の小型犬の飼い主さんに‘ローラ・ハウス‘を知っていただく
きっかけとなりました。
2000年には、愛犬ローラの紹介ページとして1997年に開設しておりました
HP‘Laura House‘の一部に私の手作りお洋服の展示・販売ページを設け、
オンラインショップとしての活動を始め、全国のオーナー様とお話させていただいたり、
お付き合いさせていただけるようになり、現在に至ります。
趣味として取り組んでいたことが自然な流れで仕事へとシフトするということは、
とても幸運な事と幸せに思いますが、御代をいただき制作させていただくという
事は、当然のことながら決して生易しいものではなく、「好きだから」「楽しいから」
という気持ちだけですまされる趣味の創作とは、やはり異なると思いますが、
「職人芸」と言われるようなテクニックを駆使した作品を自分の分身として
この世にたくさん残せたら、最高に幸せだな...と日々思いながら制作しています。
若く健康な今のローラにとって、正直なところお洋服はローラを愛らしく彩る
ことはあっても、「どうしても必要なもの」という存在ではないと思っています。
「想いを形にしたい」「少女時代に夢みた世界へ愛犬と旅してみたい」という
想いの集大成が、ローラ・ハウスの世界であり、その世界は私なりの
ローラへの思いの深さのバロメーターと言えるとしても、「ローラのため」と
言ってはいけないような気持ちになります。
でも...ローラがよぼよぼの老犬になった時、私が作る防寒コートや
セーターがローラを北風から守ってくれたら、その時こそ私は初めて
「ローラのために作っています。」と言えるのだと思います。
そんな日が早くきたら...という想い、永遠にこなければようという想い...
ローラが私に残してくれようとしている遺産‘ローラハウス‘を守ってくための
術は、私の手から生まれる作品達だけが、知っているのかもしれません。
2000年 或る冬の日に
(2005年9月 加筆)
投稿者 laurahouse : 2005年10月 7日 12:31
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://laurahouse.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/124